老人ホームの居室数のランキング

高齢者住宅・施設の運営居室数のトップ10

<2019年>
順位 会社名 運営居室数 主な施設名、ブランド名
SOMPOケア 2万2274室 そんぽの家(介護付き老人ホーム)
そんぽの家S(サービス付き高齢者向け住宅)
そんぽの家GH(グループホーム)
ラヴィーレ(介護付き老人ホーム)
ベネッセスタイルケア 1万7520室 グランダ(介護付き老人ホーム、住宅型老人ホーム)
リハビリホームグランダ(介護付き老人ホーム、住宅型老人ホーム )
メディカルホームグランダ(住宅型老人ホーム )
ボンセジュール(住宅型老人ホーム)
アリア(介護付き老人ホーム)
リハビリホームまどか(サービス付き高齢者向け住宅)
くらら(サービス付き高齢者向け住宅、介護付き老人ホーム)
メディカルホームくらら(介護付き老人ホーム)
まどか(介護付き老人ホーム)
リレ(サービス付き高齢者向け住宅)
ここち(介護付き老人ホーム)
成城歐林(おうりん)邸(介護付き老人ホーム)
ニチイ学館 1万3945室 ニチイケアセンター(グループホーム)
ニチイケアハウス(軽費老人ホーム)
学研グループ 1万2246室 ココファン(サービス付き高齢者向け住宅)
ファミニュー(介護付き老人ホーム)
アンサンブル(介護付き老人ホーム)
愛の家(グループホーム)
ベストライフ 1万1003室 ベストライフ(介護付き老人ホーム、住宅型老人ホーム)
川島コーポレーション 1万339室 サニーライフ(介護付き老人ホーム、住宅型老人ホーム)
やわらぎ苑(介護付き老人ホーム、住宅型老人ホーム)
湖山医療福祉グループ 8,332室 ホームクラシックレジデンス(介護付き老人ホーム)
健康倶楽部(グループホーム)
ラスール(特別養護老人ホーム)
創生会グループ 7,946室 グッドタイムホーム(住宅型老人ホーム)
ソノラス・コート(介護付き老人ホーム)
HITOWAケアサービス 7,041室 イリーゼ(介護付き老人ホーム、住宅型老人ホーム)
10 木下の介護 6,672室 リアンレーヴ(老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅)
ライフコミューン(老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅)

介護居住施設の最大手はSOMPO

介護サービス会社の業態を分類すると、大きく3つに分けられます。 老人ホームなどの「居住施設」、 通所や訪問、居住型を全て手掛ける「総合型」、 福祉用具や人材求人など「周辺サービス型」です。

このうち、居住施設分野を中心に展開する会社としては、 「SOMPOケア」(東京都品川区)、「ベネッセ」、「学研ココファン」(東京都品川区)があります。

SOMPOケアは損保ジャパン系

SOMPOケアは、大手の損害保険会社「SOMPOホールディングス」の介護部門になります。 SOMPOホールディングスはもともとは「損保ジャパン日本興亜ホールディングス」という名前でした。

居酒屋ワタミの介護会社を買収

SOMPOケアは2015年12月に大手居酒屋チェーンのワタミから介護事業の子会社「ワタミの介護」を買収しました。 ワタミの介護は、首都圏を中心に「レストヴィラ」など111か所の有料老人ホームを運営していました。 約6300人の入居者との契約は原則維持し、従業員も継続して雇用することで合意。入居者の食事用の食材は、今後もワタミが提供するという合意内容でした。

パナソニックに競り勝つ

ワタミの介護の買収を巡っては、パナソニックも名乗りを上げていたました。 しかし、損保ジャパン日本興亜HDが、買収金額や施設の運営条件などで上回りました。 損保ジャパン日本興亜HDは事業の多角化を進めており、買収により、介護事業が一気に強化されました。

業界3位のメッセージを買収

さらに、SOMPOホールディングス(損保ジャパン日本興亜ホールディングス)は2016年3月、介護大手「メッセージ」(本社・岡山市)を買収しました。 メッセージは、「入居金ゼロ」の先駆けとなった会社です。

出資率を引き上げて子会社化

もともとSOMPOホールディングスは、メッセージに3.5%を出資していました。 その出資比率を50%以上に引き上げ、子会社化にしました。

Sアミーユ事件の後

メッセージは、運営する川崎市の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で2014年、入所者の男女3人が相次ぎ転落して亡くなったことなどを受けて、2015年11月に厚生労働省から業務改善勧告を受けていました。 全国で有料老人ホームやグループホームなどを運営し、業界3位の規模を誇っていました。2015年3月期連結決算の売上高は789億円でした。

買収額は600億円

メッセージは株式を上場しており、SOMPOホールディングスは、株式公開買い付け(TOB)を実施しました。 買収額は約600億円。買収後にメッセージの経営を立て直し、介護事業を拡大させる目的でした。 メッセージ買収により、ニチイ学館に続いて介護業界2位に浮上しました。

介護サービス全体の最大手はニチイ学館

訪問介護やデイサービスが主力

老人ホームだけでなく、在宅介護サービスを合わせた介護事業の最大手企業は、「ニチイ学館」です。 ニチイ学館は、老人ホームを中心とする「居住施設」関連の分野だけでみると、全国3位です。 しかし、ニチイの主力は、訪問介護やデイサービスです。 いわゆる総合介護会社になります。

約1500億円で、シェア2%

ニチイ学館は東証一部に上場しています。 介護だけでなく、医療事務の事業も手掛けています。 ニチイ学館の部門別(セグメント別)の収益を見ると、介護事業の売上高は年間で約1500億円(2019年3月期)です。

上場10社でもシェア10%

日本の在宅介護の市場規模は、7兆円と言われています。 ということは、業界1位のニチイであっても、市場シェアは2%にとどまっています。 実は、上場している介護施設の会社10社の介護事業の合計売上高は約6500億円です。 この10社のシェアを合算しても10%以下です。